第4日目 サンクト・ペテルブルグ
(ピョートル大帝夏の離宮&モスクワへ)
■高速艇に乗って
早くもサンクト・ペテルブルグ最終日です。
今日はチェックアウトをしてから出発しました。
でも、ツアーだから大きな荷物に悩まされることはありません。
いつもバスの窓から眺めるばかりで、今回は観光コースに入っていなかった、
サンクト・ペテルブルグ発祥の舞台、ペトロパブロフスク要塞のペトロパヴロフスク聖堂の鐘楼も見納めです。
エルミタージュ裏のネヴァ川から高速船に乗ります。
エルミタージュに見送られて出発。
今日はとってもお天気がよくて爽やかです。
高速船の中はこんな感じで、朝早いせいか割りとすいていました。
室内もゆったりです。
でも、やっぱり着くまでの40分くらいのあいだに、トイレの調子が悪くなりました。(:_;)
こうも連日トイレに悩まされると、如何に日本のトイレ事情が高水準であるかを実感するというものです。
大ネヴァ川から小ネヴァ川へ入りると、サッカー場が見えました。
ペトロフスキー・スタジアムです。
ロシアでもサッカーは大変人気のあるスポーツだそうです。
高速船に乗って約40分。
フィンランド湾に出て、ペトロドヴァレェツの船着き場に到着しました。
さわやかな海風が気持ちいいです。
この町の名前にもなっているペトロドヴァレェツというのは「ピョートルの宮殿」という意味で、
この船着き場は「ピョートル大帝の夏の宮殿」の正面を真っすぐおりて来た所にあります。
立派な噴水庭園を造るのに適した土地を、ピョートル大帝自ら探してまわったそうで、
船で探している時にこの土地を見つけたんだという事です。
■ピョートル大帝の夏の離宮
ちょっと歩くと宮殿が見えてきました。
この宮殿は庭の噴水が有名ですが、噴水は10時から。
まだ噴水が出ていません。
でも、写真を撮ったりしているうちに、気がつけば噴水開始。
水が吹き上がるだけで、気分が盛り上がるから面白いものです。
どんどん歩いて宮殿のすぐ近くまでやってきました。
マイナスイオン前開って感じです。
階段を上がり、宮殿の入り口でまた待たされます。
中世の衣装をつけた小楽団がいて、それぞれの団体客の前で、その国の曲を演奏してお迎えパフォーマンスをしていました。
私達の前では「君が代」が…。
そして人の集る所には必ずこれ
マトリョーシカ売りです。
この人はお客ではなく、売り子さんです。商品検品中??
我々も、すでに、いい加減待たされるのには慣れてきて、同じツアーの人達と喋ったりしてテキトーに時間をつぶすようになっていました。
始終一緒にいて何度も一緒に食事をしていると、打ち解けるのが本当に早いようで、くだらない冗談合戦とか軽い突っ込み合いみたいな現象があちこちで…。
ああ、ツアーメンバーがナイスな人達ばかりで本当に良かったと思いました。
ピョートル大帝の夏の離宮、いよいよ中に入ります。
入ってみればやっぱり金ぴかです。
でも壁が白いから、どことなく涼しげ。
デカい部屋に、ツァーリの玉座がありました。
後ろには、有名な、エカテリーナ二世が即位してオラニンバウムへ凱旋する時の絵がかかっていました。
本物見れてちょっと嬉しい。
そして食堂です。
豪勢な食卓であったことが伺えます。
もちろん食堂も複数あって、これは「白の食堂」と呼ばれている食堂です。
シャンデリアも立派。食器は女帝特注のウェッジウッドだそうで…。
部屋ももちろんいっぱいあって、それぞれ趣が異なっていて見ていて飽きません。
まぁ、あまりにも現実離れしているので、実際のインテリアの参考には全然なりませんでしたが。
こちらは女性用小サロン「シャコの客間」。(シャコっていったい…?)
で、こちらは「ソファの間」
女帝が愛人(ボチョムキンか?)とくつろいだと言われるお部屋だそうです。
よく見えないかもしれませんが、壁布はオリエンタルな柄です。
左側の飾壷は1756年のロシア製。
こちらは、化粧室。
壁の肖像画は女帝エリザベータ。
そしてこちらは「女帝の書斎」
フランス製の時計などの調度品もありました。
エカテリーナの息子、パーヴェル一世の肖像画も描けてあります。
どんどん行きましょう。
こちらは「軍旗の間」
グリーンで統一されていますが 、あまり落ち着ける感じではありません。
そしてこちらは「大きな青の客間」
こちらの食器は、ペテルブルグ皇室磁器工場で作られたロシア製です。
ここにも、エカテリーナ二世の肖像画がかかっていました。
で、やっとなんとなく落ち着けるお部屋になってきました。
この部屋は「ピョートル大帝の書斎」です。
日当たりも風通しも良く、夏を爽やかに過ごせそうです。
ピョートル大帝は樫の木がお好きだったそうで、壁は樫材です。
固い木ですから彫刻するのも大変だったことでしょう。
調度品なども、散々観て来た女性的な部屋とはやはり趣が違います。
こんな家具がありました。
仏壇みたいですけど、からくり箱かなにかだとガイドさんが言っていたような…(例によってウロ覚え…)。
写真を撮ってない部屋も多々ありますが、とりあえず宮殿内の見学は一通り終了。
まだまだ見てない部屋がたくさんたくさんありそうです。
出口付近にはやはりお土産ショップが入っていたので、ポストカードなどを数枚購入しました。
そしてまた、正面の大カスケードの上に出てきました。
欄干にはこんな大きなオブジェ(花瓶??)が沢山並んでいるのです。
その欄干から大カスケードを見下ろすとこんな感じ。
朝、船着き場から歩いて来た並木道が見えます。
次はお庭の噴水巡りをするため、階段を下ります。
左前方から見た大カスケードと宮殿です。
宮殿の土台の高さが約16mあって、この高低差を利用してすべての噴水を稼働させているというのだから信じられません。
この大カスケードは、“バルト海への突破口を開く戦いに勝利する”というこの離宮の基本理念を具現しているんだそうです。
とりあえずは宮殿の前面に広がった下庭園庭は庭で広大であり、とても緑が豊かです。
後ろに見えるのは「ベンチの噴水」
こちらは「アダムの噴水」
エカテリーナ棟の前の噴水。
庭のフィンランド湾に面したあたりには、モン・プレジール宮という、また別の小さな宮殿が立っています。
後ろに見えているのがその宮殿のエカテリーナ棟。
他にも別棟エルミタージュとかマルリー宮とかコテッジ宮とか、今回は見て回れなかった建物がまだまだあるようです。
で、こちらが有名な「悪戯噴水(ベンチ)」(「悪戯噴水」(キノコ)とゆーのもあるらしい)
ちょっと離れた所に、実は水をコントロールしている人がいて、人がベンチに座ろうとやって来た所を見計らって突然噴水開始…となるしくみ。
テレビで見た限りでは、コントロールする人も足でスイッチみたいなものを踏むだけだった様な気がします。
おもしろがって、子供や若者が主に餌食になりに行っておりました。
私たちのツアーの中で、こんなことをやってずぶ濡れになっていたのは、くりゃ吉ぐらいなものだったことはいうまでまないでしょう。
悪戯とはいえかなりの水量でちょっとぴっくり。
これも多分有名なんでしょう。
「太陽の噴水」という名前がついています。
真ん中の太陽がまわりながら噴水してます。
電気とかないのに…スゴいです。
このあと、モン・プレジール宮の先をまわり、しばしフィンランド湾を眺め、また宮殿の近くに引き返しました。
これは「ローマ噴水」
なんでも、デザインがローマの製サンピエトロ大聖堂広場の噴水に似ているから「ローマ噴水」と呼ばれています。
向かって右側にももう一基あります。
そして、その先にはこんなモダンな「チェス盤の丘」という噴水もあります。
当然ですが、これもうえから水が流れ出ています。
一通り、庭をまわったので、サンクト・ペテルブルグでの最後のご飯です。
途中、眼下に「大温室」が見えました。
やっぱり前庭に噴水があります。
レストランは直ぐ近くのようなのですが、敷地が広くて、結構歩きました。
とちゅう、こんな金ピカなものを…。
宮殿専用教会??
天気がよくて、金ピカは眩しいほどでございました。
■ お昼だぜ!
宮殿の敷地内なのか外なのか解らないところにあるレストランで、お昼はロシア風串焼き「シャシリク」を頂きます。
まずはサラダ、そしてやっぱり黒パン。
続いてスープ。
今日のスープはコンソメ風味。
そして、やっぱりビールを飲んでます。 (^^;
そしてこちらが本日のランチのメイン、ロシア風串焼き「シャシリク」です。
今日もまた、付け合わせはポテトです。
ロシアの名物はひょっとしたらこちらなのではないかと思ってしまうほど、毎回登場しています。
デザートは、こんなケーキ。
いっしょに珈琲を飲みました。
おなかいっぱいです。
お約束なので、レストランの前でも記念撮影。
このレストランの前にもこんな人が立っていました。
全員集合するまで、しばし一服。
バスに戻るついでに「上庭園」 の方をまわります。
やっぱり噴水があります。
ネプチューンの像が建っているので「ネプチューンの噴水」
上庭園は宮殿本館の前庭で、その昔は畑などもあって食材などを栽培していたそうです。
こんな和めそうな小径もいくつか作られていました。
本日の観光もこれで終了し、バスに乗って空港へ向かいます。
バスの中から、こんな聖堂を見かけました。
このあたりは、ツァーリが離宮を建造するくらいですから、環境もよいのでしょう。
いま、日本でも静かなブームになっているロシア庶民の別荘「ダーチャ」らしき掘建て小屋をいくつも見かけました。
別荘って、なにも豪華なものである必要はないんだなーなどと、目から鱗です。
プールコヴォ空港からまた飛行機に乗り、サンクト・ペテルブルグの 街に別れを告げて、一路モスクワへと向かいます。
ここで、ガイドの“ロシアの大谷さん”ともお別れです。
搭乗を待っている間に、今朝ホテルのポストオフィスが開いてなくて出せなかったハガキを出しに、空港の郵便局に行ってみました。
ものすごくわかりにくい入り口で、一人だったし、入るのに少々勇気が要りましたが、親切な職員さんのおかげで、すべて身振り手振りで、つつがなく目的達成となしました。
■モスクワ到着
モスクワの空港に着くと、赤いサマードレスを着たスレンダーで長身なガイドさんが迎えに来てくれました。
きりりとしたショートカットがよく似合うカッコイイガイドさんは“マリア”さんと言う名前でした。
話し方に特徴があったので、さっそくくりゃ吉と真似してみました。(笑)
今日のところはホテルに直行です。
大きなホテルで下が、星が一つ下がるだけに、エグセクティブルームにしかエアコンがついていないという、なかなか厳しい環境で、近隣の部屋がすべてツアーの人達だったのをいいことに、窓もドアも全開で過ごすことに…。
晩ご飯もホテルの食堂でバイキングでしたが、やはりここにも
星一つ分の差は顕著に現れているのでした。
売店でビールを調達し、暑い部屋にて本日も乾杯じゃ~!!
モスクワの夜は、サンクト・ペテルブルグよりも暗くなりました。