HENACHOKO TOURS

200507RUSSIA

第3日目 サンクト・ペテルブルグ
(エルミタージュ美術館&運河クルーズ他)

■エルミタージュだ!

3日目は、町の中心にあるエルミタージュ国立美術館です。
言わずと知れた、世界三大美術館の一つに数えられる有名な美術館です。
実はこれでようやっと、世界三大美術館制覇なのです!
初めてルーブルを訪れてから、早22年がたっています。
ここも宮殿だったところで、かのエカテーリーナ二世が、拡張して美術品を集め美術館にしました。
いわゆる「冬宮」と呼ばれているところです。

これは宮殿側から手前の宮殿広場を見たところです。
建物の手前にびっしりと観光バスが並んでいます。
右手にたっているのは「アレクサンドルの円柱」とかいうものです。
宮殿広場写真
入場を待っていると雨が降りだし、3人で一つの傘に入って並んでいました。
やっぱり1日1度は雨が降るのでありました。

20~30分経ったでしょうか、列が進み、少しずつ入り口に近づいて行くと
ここにもやっぱりいました。
エルミタージュの猫写真
後で知った事ですが、この美術館には90匹ほど猫がいて、すべてに名前が付けられているそうです。
それを知る事となったテレビ番組に、この猫も登場していました。
もともと、ねずみを捕るために買われていたそうですが、今でも、職員みんなでお金を出し合ってエサや薬を買って面倒をみているそうです。
ロシア人ってやっぱり猫好き??

中に入ると、やっぱり広いです。
なんでも全部で1050部屋もあるそうで、じっくり観ようと思ったらきっと数日かかるんでしょうね。

たとえば、 ゴーギャンの「果物を持つ女」とか
果物を持つ女写真

是非本物が見たかった、マチスの「ダンス」とか
ダンス写真

その向かいの「音楽」とか

他にも、セザンヌ、とかレオナルドダヴィンチとか、ピカソやゴッホ、私が一番観たかったレンブラントまで
まぁ、あるはあるは、有名どころがズラ~りです。
初めのうちは、いちいち写真撮ったりしてたんですけど
やっぱりダヴィンチなんて、小さな絵の前に、もの凄い人だかりだし、館内は混雑で湿気ムンムンだし、もの凄い数できりがないので、ガイドブックを買って、途中から撮るのを放棄してしまいました。 (^^;
よっぽど有名な絵とは一緒に取ってきましたけど、それも僅かです。

あと、ここのホールにはこれまた有名なイギリス製の「パヴリン(孔雀座)」というからくり時計があります。
これも、是非本物を観たかったのモノの一つですけど、現在は1週間に1度にしか動かしていないとかで、動いているところは観る事が出来ませんでした。

動いているのを一度テレビで観た事がありますが、、孔雀の羽が広がり、首なんかも実にしなやかに動き、かなり迫力があります。
そして隣にいる鶏が上を向いて鳴きます 。

そして、これも有名です。
ラファエロの廻廊。

エカテリーナ2世が、憧れのバチカンにあるラファエロの廻廊のコピーを宮殿内に作らせたものです。
女帝はドイツからロシアに嫁いでから1度もロシアの領土を離れる事が出来なかったので、それなら、自分ちに作っちゃえ!みたいな事ですかね。
お金や権力があって沢山の若い愛人がいても、旅行が出来なかったのはちょっと可愛そうかも。

絵だけではなくこんなものも沢山並んでいました。

あの、広がりまくりのデカいスカートで、はたしてこれに収まる事が出来たのか疑問です。
この馬車は、まだまだ小さい方ですが…。もしかして男性専用車両?

そして、もう見学も終わる頃に通った大階段。
二階です。

そして下をを見下ろすとこんな感じ、

両脇から階段が降りて来ていて、さらに一つになって手前側に続いています。

降りてくる途中はこんな感じ。

まぁ、人の切れ目をさがして撮っても、人が沢山いるわけです。

この後、階段下のトイレに寄って、売店でお土産なんかを見てから外に出ました。

幸い雨は上がっていて一安心。
エルミタージュはいくつもの棟が増築された結果巨大な美術館になったようで
後ろ左の建物が冬宮、右手の少し小さな建物が小エルミタージュ、その向こうのクリーム色の建物が新エルミタージュ。
新エルミタージュの裏に旧エルミタージュがあります。

こちらは、正面から向かって左手がわ。冬宮がつづきます。

後ろの方には、ペトロパブロフスク要塞の中にある聖堂が見えます。
ちなみに、皇帝のお墓なんかもある有名なところですが
今回はいつも横をバスで通るだけで、中の観光はありませんでした。残念。
午前の観光が終わったので、ランチをとるために、またバスに乗って移動です。

■お昼ご飯だ!

お昼はちょっと街中っぽいところにあるレストラン『Blemen」に連れて行かれました。
最初に出て来たのは、ニシンとポテト。

で、本日もスープ

本日のスープはラソリニクスープとか言うスープです。
コンソメっぽい感じで、やっぱりサワークリームを浮かべて食べます。
ボルシチほどじゃないけどこのスープもイケました。

で、メインと思われるのがこれ。

白身魚と鮭の包み焼き。フツーのクリームソースです。
つけあわせは、またポテトかよ!です。

デザートはアイスクリーム
座った席が暗かったので、思い切り撮り損ないですが…。

お昼ご飯の後は、サンクト・ペテルブルグのメイン通り「ネフスキー大通り」で自由行動です。
たった1時間やそこらですけど、サンクト・ペテルブルグ唯一の市街地での自由時間です。
バスに乗って近くまで移動します。
バスの中から、マック発見。

Mのマークがなかったら、絶対マックだって解らない事でしょう。
アメリカ資本、しっかり入ってます。

■さまよえる自由時間

アレクサンドリンスキー劇場の前でバスから降ろされ、いよいよ街中放浪タイムです。
劇場へは一つもいけませんでしたが、地図を見る限りではサンクト・ペテルブルグには沢山の劇場がありました。

オストロフスキー広場を抜けるとネフスキー大通りです。
広場の真ん中にはエカテリーナ二世の像が建っていました。

そしてネフスキー大通り
ネフスキー大通り1
トロリーバスも走ってます。

意味もなく写真撮ります。
ネフスキー大通り2

通りからは有名な「スパス・ナ・クラヴィー聖堂」もちょっとだけ見えます。
ネフスキー大通り3

行く当てもなく…というわけにも行かないので、とりあえず、メジャーなのに観光に入っていない「カザン聖堂」に行ってみる事にしました。
たしか、エカテリーナ2世の結婚式なんかはここで行われたような気がするのですけど…。
ネフスキー大通りよりカザン聖堂を臨む
入り口前が公園になっていて、噴水の周りには和んでいる人が沢山いました

聖堂前から通りを見るとこんな感じで、なかなかきれいな公園です。
カザン製堂前の公園

聖堂の中にも入る事が出来ましたが、さすがに、観光客は全然いなくて、信者さんたちがお祈りしていました。
ロシア正教はイコンにお参りするんですよね。
で、イコンの前の頭上には、ランプのような、でも光っていない、なんか小さな小瓶みたいなものがぶら下がっています。(なんだかは未だ不明)お祈りしてるとちょうどアタマの上にぷらぷらしている格好になります。
もちろん神聖な場所ですから写真撮影はNGです。
なんというか、外の喧噪がウソのようにひっそりと厳かな空気が流れていて異空間に来たような感じでした。

出口付近から上を見上げてみました。(くりゃ吉が)
カザン聖堂の出口上
教会の静寂を楽しんだあと、妙な清々しさで聖堂を出て、またネフスキー大通りに戻りました。

しかし、目的地に行ってしまったので、既に当てもなく…状態になっています。
スーパーの場所は何となく聞いていたので、帰りがけにちょこっと寄ってみるとして(荷物を持って歩くのは嫌)面白そうなものはなかろうか、と大通りを物色しながらふらふら歩きました。
1時間やそこらでは、地下鉄に乗ってどこかに行くわけにも行きません。
ネフスキー大通り4

ちょっとコじゃれたファッションビルみたいなところがあったので中に入ってみると、 たしかにおしゃれな店が入ったビルでしたが、ものすごく空いていました。

エスカレーターでくりゃ吉が写真を撮ってくれましたが警備員らしきおにいさんに、軽く叱られました。
どうやら店内は撮影禁止のようです。
せっかくなので、一通りぐるっとまわったあと、多分こんなきれいなビルだからトイレもきれいだろうとトイレにも寄っておきました。
予想通りきれいなトイレでした。(笑)
旅費だけでピーピーな私達は、買い物せずにまた通りに出て、今度はスーパーを探します。

途中にかわいらしい建物があったので意味もなく写真撮影。
学校?
学校かなにかのようでした。

その後めでたくスーパーを見つけ、軽く買い物し、あっという間に自由時間は終了したのでありました。
スーパーの入っていた建物のショーウインドーです。
ロシアの特産品らしきものが満載でした。
べつにスーパーにこれらのものが売っているわけではありません。
ショーウィンドウ
で、裏に回ってマネキンの後ろから通りを撮ってみました。

こんな事をやっていたのも、どういうわけか、くりゃ吉が並んだレジの進みがオニのように遅く、待ってる間暇だったからです。
こちらのレジも、急ぐという事を知らないような感じで、ときどきおしゃべりなんかしてみたりして、かなり自由気ままでした。
もしかして、こっちが世界標準??

■運河クルーズとスパス・ナ・クラヴィー聖堂

自由時間の後は、サンクト・ペテルブルグに網の目のように流れている運河のクルーズです。
船着き場まで、またバスに乗って移動します。

サンクト・ペテルブルグは沢山の運河が街を縫うように流れていて、実は「水の都」だったりします。
運河クルーズのコースもきっといろいろあるんだと思いますが、私達はネフスキー大通りにあるアーチニコフ橋のたもとから、フォンタンカ運河のクルーズ船に乗り込みました。
もともとは、違うコースだったようですが、午前中のザーザー降りの雨のおかげで運河の水かさが増えてしまい、急遽コース変更となったようでした。
スタート地点の目印はこのピンクの建物です。

この建物がなんであったかなんて事は、お察しの通りすっかり忘れております。

船は、1階がラウンジみたいな…というより食堂みたいな感じで両窓際にテーブルと椅子が並んでいて、船の後部から二階に上がる階段がありました。
二階はオープンエアー。
船が動き出したら、皆さん次々に二階へ上がってしまったので1階はとても静かでいい感じでした。
頬をなでる風がさわやかで心地よく、かなーり和めます。
そんなわけで私と母は1階の窓から景色を眺めておりました。

運河沿いには結構可愛い建物が沢山並んでいて、なんだか良く解らないので、歴史的に有名な建造物であるかよりも「あ! あれ、かわいー!」というような感じで写真を撮っておりました。
こんな薄緑の建物も…。
運河からの眺め
これは確か、劇場かなんかだった様な気がします。 (^^;

そして、夏ですものね、窓から裸のオヤジ…なんて風景もありました。
窓から裸のオヤジ

さらに、何を思ってか、こんなデンジャラスな裸オヤジまで…
(写真中央、4階の窓に注目)
窓から危険なオヤジ
ロシア人、命知らずか?!

オヤジで盛り上がっているうちに船はフォンタンカ運河から右折して支流に入り、また右折してモイカ運河に入りました。
途中、いくつも橋をくぐりますが、二階の人は立ち上がると橋の底にアタマをぶつけてしまうので、立ち上がり厳禁です。結構すれすれを通っていたようでした。

こんな可愛い黄色い建物もありました。(何だろう?)

昨日立ち寄ったイサク聖堂も見えます。

これは、写真の順番から言って、たぶん、ストロガノフ宮殿だったと思います。
あの、ビーフストロガノフのストロガノフです。
料理を考案し た人の名前だったんですね。

運河クルーズもぼちぼち終盤に差し掛かった頃、日本領事館が現れました。

そして、これも、たぶん、なんかいわれのある建物だったような気もしますが、なんだか忘れました。 (^^;

どれもこれも立派ではありますが、威厳がある…というよりは、やっぱり可愛らしい感じです。

そうこうしているうちに、船は元の場所に戻り、運河クルーズは終了したのでした。
約1時間弱の遊覧でした。
母の後ろに映っている黄色い椅子が置いてあるのが、乗っていた船です。

運河クルーズが終わると、またバスに回収され、アーチニコフ橋を後にしました。
アーチニコフ橋の袖にはそれぞれ1頭の馬と人間一人が一組になった像が、計4体立っていますが、すべて違うシーンを表しています。
なんでも、暴れ馬を少しずつ手名付けげ行くところだそうです。

これは、多分、二番目に暴れている馬。
一番暴れている馬は、人間を引き擦っているような暴れ様でした。
向かって右側の男性二人はちょっと寄り添い過ぎの様な気がします。(爆)

次は、有名なスパス・ナ・クラヴィー聖堂(外から観るだけ)です。
過去に惨劇のあった所に建てられたので。別名「血の教会」というそうです。
予定ではバスの車窓から見るだけだったのですが、ガイドさんの計らいで、前まで行ってもらえる事になったのでした。
(もしかしたら、ツアーの誰かがリクエストしてくれたのかもしれません)
ほんの一時だけだったので、走って出来るだけ近くまで行って、とりあえず写真だけは撮ってきました。

なんか、お菓子の教会みたいな…、ディズニー・シーにありそうな雰囲気の教会です。
中には保存状態のよいモザイク画が残されているようです。

■お腹がすいてないけど晩ご飯

さて、これにて本日の観光は終了で、晩ご飯を食べにレストランへ向かいました。
まず最初に出て来たのはトマトのサラダ

上に乗っているのはボルシチでおなじみの赤かぶ。

メインは「キエフ風カツレツ」
これも代表的なロシア料理のようです。

カツレツなので食べられませんが、外の衣だけは齧ってみました。
サクサクしていて、細かいパン粉がいい感じでした。
ここにもやっぱり黒パンがありました。
そして、せっかくロシアに来たので、今日はウォッカを飲んでみました。

で、デザートはフルーツ。
上に乗っかっているクリームがブルーってところがなんとなくロシアチック。

で、せっかくなのでレストラン「Zolotoy Ostap」の前で写真。
なかなかおしゃれですかしたお店でした。

こんなに明るいですけど、食べたのは晩ご飯です。
時刻はだいたい19時半前後だったと思われます。
あとはホテルに帰るだけ。

帰りのバスの中から見た、ネヴァ川越しのエルミタージュ(「冬の宮殿」)。

これ、夜見たら、ライトアップとかされてて綺麗だろうなー…と後髪を引かれつつ、街を後にしました。

ホテルに着いてもまだ20時過ぎくらいで、外は煌煌と明るく、とても大人しくしている気にはなれません。
そこで、ホテルの裏にあると言うフィンランド湾に行ってみる事にしました。
今朝、朝食を食べながらホテルのレストランから眺めて、海岸付近に店らしきものがあるのを確認していたので、そこでちょっといっぱいやろうという事になったわけです。
でも、23時くらいにやっと日が暮れる7月のサンクト・ペテルブルグ。
夕日を見るにはまだまだ時間が早いので、ホテルのお土産SHOPを一軒一軒ていねいに物色して時間をつぶしました。
ツアーの他の人達も、暇みたいで、けっこう来ていました。
(朝から晩まで一緒に行動しているので、すでにだいぶ交流が行われるようになっています。もう、気分は「旅の仲間」)

■フィンランド湾の夕日

やっと21時をまわり、ぶらぶらと歩いて海に向かいます。
行ってみると結構な賑わいでちょっとびっくり。
この後ろの陸地は遠くリストニアに繋がっています。
フィンランド湾リストニア側

せっかくなので、いい歳こいて、波打ち際に降り、フィンランド湾に浸かってみました。
(室内用にと持って行ったビーサンを履いて行ったのです)
水はちょっと冷たい感じでしたが、泳いでいる人もいました。(寒さに慣れたロシアの人にはきっと冷たくなんかないんでしょう)
それを見る限り、かなーり遠くまで遠浅状態が続いているようでした。
後ろの陸地はフィンランドへ続いています。
扉を入れると100枚目の写真はフィンランド湾フィンランド側だ

陸地の方を見るとこんな感じで、みんなまったりと短い夏を楽しんでいるご様子。
バイクや車で来てる人も多いみたいでした。
散歩するオジさんとばーば

せっかくなので、お店に入って、ビールを飲みながら夕暮れを満喫致しました。

後ろにいたグループの陽気な兄ちゃんが、自ら撮影を買って出てくれました。
ロシア人は結構人懐っこい人が多いかも。(特に男性)

一応、店舗があるんですけど、トイレ(有料)を借りに行ったら、10ルーブルと引き換えに鍵を渡されて、行き着いた先は屋外の簡易トイレ。
嫌な予感がしましたが背に腹は代えられないので、南京錠を空けて中に入ると、もう、悪臭で倒れそうでした。(:_;)
ここの人達が日本の海の家を見たら、感激で涙を流すのではないかと思うほどです。
(中国の、ドアのないトイレの方が数倍マシでしょう。あるいはインドの野○ソの方がまだ…。)
まぁ、短い夏の間しか使わないから、大して重要視していないのだとは思いますが、日本の海の家だってほんの2ヶ月くらいのためにあれだけ設備を整えているのですから、是非参考にしてもらいたいものです。

気を取り直し、席に戻ってまたビールを飲みながら、夕日を眺めました。
時刻は23時近かったと思います。
途中、海は刻々と彩りを変えて行きました。
辺り一面、今まで見た事もないような淡いペールトーンのグラデーションに包まれた時は、さすがに感動しました。

私の腕では、とても再現不可能な、不思議な空気感はなんとも言い様がありません。

上の写真の直後には、もうこんな感じに戻っているのです

が、また少しするとペールトーンに包まれ。また直ぐ戻る…というのが2回ほどくりかえされ
ようやく水平線に日が沈みました。
そんなわけで、移り行くフィンランド湾の芸術的な日没を、アホみたいに写真に収めていたわけです。 (^^;

帰り道で“なんちゃってマトリョーシカ”を母と妹が30分もかけて選びに選んで買っていました。
本当に、マトリョーシカ売りはどこにでも出没します。
ホテルに戻る頃には雨がパラついてきました。
明日のお天気が心配。
ホテルに着いても、まだ外は微妙に明るさを残しています。
帰ってからも、またしても風呂上がりのビールで夜更かしです。

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