第3日目 無錫〜蘇州
■太湖でジャンク船に乗る
朝七時半、ホテルの部屋から外を見る。
なんもないねー。
そして今日も朝からしっかり食べる。
今日の朝食はこちら
ホテルをチェックアウトしてまず向かったのが、太湖のほとりのげん頭渚公園というところ。
どうやらここはまだ無錫のようです。(すぐ隣が蘇州である)
確かに公園名が刻印された石碑と亀
がいました。
この亀の甲羅の上に投げ入れたコインが乗っかるとご利益があるらしく、みんなで一生懸命投げてみたけど、思いのほか乗っからないものです。
ご利益はそう簡単に手に入らないという事か?
そして、ここが舞台になっている有名な「無錫旅情」とかいう詩があるらしく、その歌碑?もありました。
公園散歩の後はいよいよジャンク船で太湖を遊覧します。
太湖はとっても広くって、海のようです。
で、湖底から採れる太湖石というボロボロっとした石が有名です。
この太湖石はこの後お金持ちの邸宅だったところなどでたびたび目にする事になるのでした。
それにしても、人間、旅先で船などに乗ると妙に浮かれた気分になるようで、子供に戻ってしまったりして楽しんでおりました。
ジャンク船の全容がワカラない写真ばかりですね。
ちなみに、よその船ですが、まぁ、こんな感じでぷかぷかと30分ばかり浮かんでいたわけです。
■淡水パールを買う
太湖遊覧のあとは昼食を食べに移動しますが、格安ツアーですから、そうすんなりご飯は食べさせてもらえません。
まずはお買い物です。
太湖は淡水パールが採れるらしく、こんなところ
で、淡水パールについての説明を聞きつつ、おねいさんが小刀で貝をぐいぐいこじ開けて淡水パールを取り出す実演など
を観た後、淡水パール商品あふれる店内にしばし放置されました。
淡水パールは一つの貝からいくつも採れるので、一つのアコヤガイから一粒という海水パールにくらべると、お値段もとってもリーズナブルで、ネックレスだって大粒のものにこだわらなければ諭吉でおつりがきちゃうお安さ。
喪服を着るときにつけるネックレスが欲しいなーと思っていたところだったので、グレーっぽいパールのネックレスを一つ買いました。同じようなものを貴金属好きの妹へのお土産にして母と折半で買いました。
もちろん母も自分の分を買っておりました。
格安で来てるんですから、現地で外貨を落として行かなくてはね。
■レストランにエリック・ツァン?
お財布の紐を緩めてやっと昼食にありつきます。
レストランはすぐ隣にありました。
食卓はてんこもりです。
日本には各国の専門料理屋さんがたくさんあって、結構いろんなものを食べていると思っているのですが、さすがに本土の都会ではない所をめぐっていると、「なんじゃコレ?」みたいなものにもちょくちょくお目にかかるのであります。
で、こういう未知の食べ物に関しては、だんぜん女性の方が果敢に挑んで行く傾向があるようです。
今回のツアーは、年配のご夫婦が大多数を占めており、男女比も半々くらいなので、非常にわかりやすいです。
男性陣は“得体の知れない食べ物”はなかなか口にせず、奥方が積極的に進めた場合のみトライするというパターンがしばしば見られました。
で、レストランを出るとき、階段の壁に観た事のある顔が……。
よくよく観てみると、香港映画でおなじみのエリック・ツァンで、しっかりサインがしてありました。
異国で知人にあったような感じで分けもなくテンションが上がるアタクシ…。
いつもの友達ならここで大ウケするところなのですが、さすがに彼を知っている人はいなかったみたいで、とっても寂しかったです。
(中国人俳優というえばジャッキー・チェンくらいがいいところなのでしょうか。ジェット・リーとかコン・リー、チャン・ツィイーですら、このツアーのメンツでは微妙な感じかも知れません)
■蘇州に移動して留園(世界遺産)観光
食後のうたた寝をしているあいだにバスは蘇州へ移動です。
隣の市ですからすぐについてしまいますが…。
まずは、世界遺産にもなっている『留園』から蘇州観光の開始です。
1522年に造園された中国四大名園の一つということで、ここは先ほどジャンク船に乗った太湖の湖底から採れる太湖石がたくさんお庭に鎮座している事が有名らしいです。
大きな太湖石はとっても高価なものだったらしく、お金持ちのトレンドだったわけですね。
でも、まずは建物の中からスタートです。
中国の伝統的なインテリアで、とってもステキです。
この独特な木製の家具、結構好きです。
そして、ちらっと表に出ると、ありましたありました、でっかい太湖石です。
そして、また中に入ればスンバらしい透かし彫りが…。
そして、いよいよお庭を散策…とお庭に出てみれば、いきなりまた太湖石です。
6.5mもあるこの巨大太湖石には冠雲峰と言う名前がついていました。
ここの代表的な見所スポットのようです。
お庭もものすごく広く、高低差あり、池あり、楼閣ありで、もりだくさん。
足下だって、こんなに手が込んでいるのです。
池です。
楼閣です。
いやはや、さすがに世界遺産になるだけの事はある立派なお屋敷でございました。
■寒山寺で塔に登る
さて、ここ蘇州には世界遺産が八カ所あります。
でもなぜか、そのうちの一つ『留園』の前を歩いて素通りし、
『寒山寺』を見学しました。
寒山寺は禅寺だそうで、ここの事を詠んだ有名な詩があるのだとか。
502〜519年に創建されたのですが、戦火で焼かれて今のものは1860年に再建されたものだと言う事です。
全く、戦争は困ったものです。
寒山寺でもっとも目を引くのがやっぱりコレ。
でっかいお線香に火をつけて供えます。
お寺ですねー。
とってもきらびやか。
そして、寺と言ったらやっぱりこいつがいなくっちゃ。
のんびりひなたぼっこしながらうたた寝です。
そして、こちらも何とものんびりとした感じです。
勉強中ですかね。
おっと、ここにもいらしてたんですね、ジャッキーさん。
お参りしている方がいらっしゃいました。
そしてやっぱり塔には登るのであります。
塔の上から見た眺めです。
長過ぎるくらいの自由時間を使って一通りぶらついたあと、トイレによったら、個室はあるものの、例の、すべての個室を貫く、一本ミゾになっているタイプのトイレでした。
結構な、観光地だと思うのですが、普通のトイレにはならないものなのでしょうか?
経済発展を遂げているわりに、こういうところに気が利かないあたりが中国っぽいですが…。
さて、観光が続いた後は、お約束のお買い物です。
そんなわけで、でっかいお店が併設されているシルク刺繍の工房に連れて行かれました。
刺繍、してます。
大きなものは何人かで仕上げます。
それはきれいなものですが、ちょいとお土産に…と言うようなお値段のものは、高価なものと比べるとかなり見劣りしてしまって、かえって購買意欲がダウンしてしまいます。
展覧会にでも行ったつもりで、目の玉が飛び出そうな高額商品をしげしげと眺めるだけにしたのでした。
■プランニングしたヤツが悪いよなー
買い物タイムが終わると、まだ17時にもなっていないのに、今日の観光はおしまいで、これから夕ご飯というではないですか。
旅行者にとっては時間は大切です。
限られた時間の中でできるだけいろんなモノを観て帰りたい!という欲求に満たされておりますから、当然のことながら、8つも世界遺産が隣接しているんだから、刺繍のお店に行くくらいなら、もう一カ所くらいは余裕で見られるじゃないか?と思う人が続出したのです…というか、ほぼ全員がそう思ったようです。
ガイドさんに誰かがリクエストすると、そうだそうだの大合唱。
しかし、いろいろ旅行に関する規則なんかがあって、コースを勝手に変える事はできないとのこと。
そりゃそうだよね。(ロシアに行った時は出発前に私たちだけ別行動するために“ツアー離脱書”書いたもんなー)
ぶーぶーいっても、皆さん大人ですから、ガイドさんここでにいくら言ったところでらちがあかない事もわかっています。
クレームとして言うだけ言ったら大人しく夕ご飯に行きました。
■蘇州哀歌を聴きながら蘇州料理を食す
ここは蘇州ですから蘇州名物『松鼠桂魚(魚のあんかけ)』が出てくるとの事。
で、今日の晩ご飯でいただいたのは、こんなもの
とか、こんなもの
とか、こんなもの
とか、こんなもの
とか、こんなもの
でした。
私と母は、昼ご飯ではビールを飲み、夕ご飯では紹興酒を飲み、と飲んでばかりで、今日はこんな紹興酒を飲みました。
で、このレストランには、流しのお姉さん(多分流しではなくこのお店付きだろうな)がいて、リクエストすると弾きがたってくれました。
エンタメ業界で長いこと働いておりましたものですから、お土産には財布の紐が固くても、エンターテイメントに対しては多少は緩くなりますとも。
ってことで、「蘇州哀歌」をリクエストして歌って頂きました。
日本の詩もたくさん用意してくれていて、なかなか仕事熱心なおねいさんでした。
おなかがいっぱいになったら、あとはホテルにチェックインです。
■水郷蘇州を楽しむのはオプションですか
少々早すぎる夕食の後は、蘇州の中心『観前街』の夜景を見に行きました。
ライトアップされていてとっても幻想的です。
ここで今日の観光はおしまいです。
オプションで運河クルーズに行く人だけのこり、行かない人はホテルにチェックインと、二手に分かれます。
ガイドさんが二人いるので問題なし。
で、このままホテルに戻ってもやることがないので、因果クルーズに参加することにして、蘇州の夜景を楽しむことに。
ライトが水面に映ってきれいです。
橋の下をくぐったり…。
とても情緒があります。
乗っていたのはこんな船。
運河クルーズのあとは、少し自由時間を貰って、観前街をそぞろ歩きしました。
そして、最初の橋の上に戻って来たら
お迎えのバスがまっていました。
観光を終えホテルへ。
今日のホテルは、南亜寳館。
やっぱり今日もやることがなくて、部屋飲みにより私のお土産用紹興酒も一本カラになりました。
おやすみなさ〜い。