第3日目:香港


■ビザの申請

 出がけに昨日の絵はがきをフロントで投函する。切手がレリーフになっていて可愛かった。
 さて、本日はまず、初日の夜に行った麺粥屋「富城」にて軽く朝食をとり、明日シンセン(中国本土にある)に行くため事前にビザを申請しに行く。シンセンに入るときに即日発行もしてもらえるのだが、申請窓口がホテルの近くにあることだし、当日発行だと割高だし、余計な時間は食いたくないのでとっととやっつけてしまおうと言う計画である。所定の用紙に必要事項を記入し、パスポートと写真を添えて出すだけである。窓口は空いていてあっという間に申請終了。あとは明日出がけにパスポートを取りに来るだけである。
 手続きが終わると、朝食をとったにもかかわらず、今度は香港のファーストフード「大家楽」にてティータイム。港のヨーコが頼んだ「冷たい小豆ミルク」が美味しかった。アイスコーヒーもアイスティーもやはり甘くてミルク入りで出てきてしまった。香港の人達は甘党なのだろうか?謎である。

富城

■華潤百貨でお買い物

 今日のお買い物第一弾は、地元のスーパーといった風情の「華潤百貨」。とりあえず地下鉄にてお隣のCauseway Bayまで行き「華潤百貨」に入るとまたしてもフリータイムでばらける。一通り見て回り、探していたお茶用の「ハマナスの花」とプーアール茶を量り売りで購入。このハマナスの花の入ったボウボウ茶は私の好物で、以前来たときに偶然購入してはまったモノである。その時はスーパーで出来あいの物をなにげなく買ったので、何処にでも売っているモノだと思っていた。しかし、日本では横浜中華街まで行って探したが同じものは見つからず、ずっとお預け状態だったのだ。コレは絶対に香港で買うぞ!と決めていたお茶だったが、今回は、ブレンドする花だけを別に買ってみた。ベースは鉄観音でもプーアールでもOK。花の香りを楽しむお茶なので、ベースのお茶は安物でも全然問題ないのである。で、私はプーアール茶ベースが好きなので安いプーアール茶も一緒に買った。花さえあればベースのお茶は日本でも手軽に入手できるので助かる。ついでに乾麺なんぞもお約束で買っておく。港のヨーコはリバーシブルのシルクのショールをゲット。ニャンコ先生はそこに売っている一番高いお茶を買っていたが、それでも日本で買うより数段安いらしい。どうやらニャンコ先生は中国茶にはまっておられる御様子。本格的にコレにはまると散財への道をまっしぐらである。健闘を祈る(爆)。
 荷物が増えたので一端ホテルに帰ることにして華潤百貨を後にする。帰り道「許留山」にて念願の亀ゼリーにありつく。くりゃ吉と来たときは毎日必ず食っていた。食べてみると以前よりもミント味がきつくなっていた。食べやすさを追求したのだろうが、ちょっときつすぎる・・・と思う。港のヨーコに一口食わせてみたが、渋い顔。なによ!美容に良いのよ! ニャンコ先生はハネムーンデザートに続きここでもマンゴープリンを食っていた。我が道を行く・・・。

■マリタイムズスクエアー

 本日のお買い物第二弾は、青衣島にあるマリタイムズスクエアー。島と言っても地下鉄でフツーに行けるので、行くのは簡単である。こんなところにこんなものが出来たのねーというようなかんじの巨大ショッピングモール。新しいだけあってとってもキレイ。一角に「古き良き香港」を再現したエリア(名前忘れた)がありまずそこへ吸い込まれる。ちょっとナンジャタウンを彷彿させる作りになっていた。小さなお店が並んでいるが、店じまいをしてしまったらしき店も多くちょっとさみしい。小さなお茶屋さんに入り茶器などを物色していると、店主らしきおばさんが、オススメのジャスミンティーをこちらの作法で入れて下さった。いい香りが店内に広がる。ほうほう、こうやっていれるのね、とおばさんの優雅な手つきを見ながらお茶の入れ方を頭にたたき込む。小さなお茶わんに注がれたお茶を一口いただくと、なんとも良い風味。今迄飲んだことが無いくらい美味しいジャスミンティーであった。「日本人はジャスミンティー好き」とは香港人の常識である。日本人が黙っていると当たり前のようにジャスミンティーが出てきてしまう。癪に障るのでジャスミンティーなんぞ買うまいと思っていた私だが、あまりの美味しさに、気がついたらしっかりお買い上げしていた。ま、日本人のプライドなんてこの程度さ〜(爆)。
 お茶の入れ方も何となくわかったところで、なにげに茶器も欲しい気持ちになっていたが、明日の「激安シンセン」も気になるところだったので、ここはひとまず様子見。茶葉のみでやめておいた。私は結構ケチなのかもしれん。
 その後、例のごとくフリータイムでばらけるも、特にお買い物の目的がない私は、港のヨーコのお買い物に同行させていただいた。
 各自お買い物をすませ、モール内の麺粥屋にて遅い昼食をとる。香港の麺は小振りで“ちょこっと食い”には持って来いのサイズ。これと野菜ともう一品というのが定番化しつつあるようだ。
 またしても荷物が増えたので、食事の後一端ホテルに戻る。よく歩いてるなー。

お茶屋さん

■九龍半島上陸

 身軽になって今度はホテルのあるWan Chaiからスターフェリーに乗って九龍半島に行く。観光客のメッカ、尖沙咀(Tsim Sha Tsui)にやっと乗り込むわけだ。夕暮れの風に吹かれながら、おっきなポンポン船スターフェリーに揺られ対岸に漂着。まずオーシャンターミナル(ここもショッピングモールね)に寄る。ニャンコ先生御用達の「Vivienne Tam」に立ち寄るが、ここはお高い香港ブランドショップなので見てるだけ〜。・・・のはずだったのだが、誘惑に負けたニャンコ先生がおもむろにカードを出動させ、1枚1万円くらいするTシャツを2枚も買っていた。「日本にいたら絶対こんな高いの買わない!」と言いつつも嬉しそうにお支払いをするニャンコ先生なのであった。ま、海外旅行なんてこんなもん?
 ついでにまたもスーパーに寄って、調味料や日本にはないカルビーのお菓子なぞを買う。さて、そろそろ本日のお目当て「糖朝」で飲茶タイムといきますか、とオーシャンターミナルを出ると、何やらアイドルの街頭イベントが始まる模様の仮設ステージを発見。素通り・・・のはずだったがめざとくニャンコ先生が反応した。どうやらお気に入りのシンガーソングライター、ニコラス・ツェのイベントらしい。ファンの女の子達がネーム入りのプレートを抱えてたむろって居た。せっかくだから見ていこう!と足を停め、若い香港人ファンの背後でおばさんヤップンヤン3人、今か今かとニコラスの登場を待つのであった。しばらくすると仮設ステージの前に報道陣らしき人達がごそっと陣取った。テレビカメラらしきものもあるぞ。周囲がにわかにざわめき立つと、美しい顔をしたニックがステージに登場した。とりあえず写真なぞ撮ってみたりして・・・。でも、何のおとがめも無し。こちらはオープンですなー。5分ぐらいニックの姿を拝み、イベント会場(といっても見ていたところは往来の絶えない通り道)をあとにする。生ニックを見れてニャンコ先生は御機嫌(爆)。私もちょっと得した気分になる。このイベントの記事は翌日の新聞に載っていた。
 少し歩くと目的地「糖朝」に到着。店内は満席の盛況ぶりで、私達にも気合いが入る。このお店は、全メニューの書いてあるオーダーシートに、食べたいものの数を書いて出すとそれが運ばれてくるシステム。漢字がずらーっと並んだメニューははっきり言って解読不可能なカンジ。一所懸命見入っていると店員が日本語のメニューを持ってきてくれたが、強気で返却。西貢に引き続き、かたくなに漢字だらけのメニューに挑むのであった。なぜなら、日本語メニューだとすべての品目が書かれていない場合が多い。しかも、お高めの物から順に載っているし、ひどいところだと同じ物でも値段がちがったりすることもあるのだ。さすが観光地!といってしまえばそれまでなのだが・・・。広東語ではないが、北京語を少々たしなむニャンコ先生がいるのに、そういう損はしたくないのであった。がんばれ!ニャンコ先生!!
 というわけで、ニャンコ先生の御尽力により、無事オーダー完了。どれもこれも美味しいものばかり。食は香港にアリだねー、などとばくばく食う。ひとしきり食い終り、デザートを食べながら、改めて周囲を見渡してみると、場所柄もあってか、結構日本人が沢山居ることに気がついた。さすが、尖沙咀。よくよく思い出せば香港で一番日本語(英語もか?)が通じる地域でもあるのだ。いままで妙に言葉が不自由だと感じていたのは香港島を中心に活動していたからだと気づく。どうでも良いが、ニャンコ先生はまたしてもデザートにマンゴープリンを食っていた。もう中毒状態。
 晩飯の後、私にとっては海外旅行のお約束「Heard Rock Cafe」に立ち寄り一服。お決まりのTシャツ購入タイムである。一人が買うとみんなつられるのか?結局3人ともTシャツを購入。港のヨーコとニャンコ先生は色違いでお揃いだ!(けっこうおしゃれなやつ)私は旦那のおみやげ分も買う。はまると「Heard Rock Cafe」が旅行の目的地になりかねないので、あくまでも行ったところに店があったら寄る!を守るつもりである。とか言ってる割には国内の「Heard Rock Cafe」で買い物をすることはない。ま、こんなもんでしょ(爆)。しかし、決まってこの手の店には白人が多いなー。
 目的を果たし、またスターフェリーに乗って、百万ドルの夜景を見ながらWan Chaiに戻る。ホテルは歌舞伎町のようなところにあり、夜になるとナイトクラブやらストリップやら猥雑な感じのお店が営業を始めるので、何時に帰っても賑やかである。人通りも多いのでかえって安心という感じ。タトゥー屋なんかもあったりする。店先に立っている店の人達とネオンを見ると、お家に帰ってきたなーという気分になるようになった。最初はちょっとおっかなびっくり歩いていたのに、慣れとは恐ろしいものである。3日目にしてこれナノだから、私達も結構図々しいといえよう(^^;)。
 恒例の「ロビーで明日の確認」を行い、部屋に戻る。メニューを見るときにあまりにもニャンコ先生に頼り切りな事を反省し、初めて香港に来た時に香港在住の友人お勧めで購入した「香港食大王」という、食べ物図鑑のような小さな本(所有者は食いしん坊旦那)を開き、港のヨーコと私はお勉強をするのであった。これも、食い意地のなせる技か?食い物の写真を見ながら発音練習をする、新しい夜の過ごし方である(爆)。

 

香港島の夜景

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