怒濤の申し込み


2000年11月5日(日)

 寄る年波(?)に体力の衰えをひしひしと感じる今日この頃。そろそろ体力的に限界かも・・・という危機感に狩られ、仕事も一段楽したことだし、と、勢いで会社の帰りに某教習所に飛び込む。
 閉館間際のがらんとした受付に駆け寄り「これからでも手続きできますか?」と一声かけると、優しそうなオジサマ職員が「はい、大丈夫ですよ〜」と笑顔で迎えてくれた。メットを抱えていたので「二輪ですか?」と訪ねられ、少々腰が引けつつも「あの・・・大型なんですけど・・・」と私。
 「ひゃー!!言っちまったからにはもう後には引けないわ〜」と心の中で思いっきり緊張してしまった。  「じゃぁ、引き起こしをやらなくちゃね。」
 ああ・・・やっぱりやるんだ〜。(あたりまえか?)
 普通二輪の免許をここで取ったのはもう7年半も前の話だが、確かその時も軍手を渡されてコースに連れていかれたっけ。
 白髪の体格の良いオジサマに連れられて、コースに降りる。引き起こし・・・。これさえ出来ればもう、半分免許はとれたようなもの!というくらい、私にとってはプレッシャーになっているのが、コレ。
 ここのところ仕事が忙しくて5キロも体重が減ってしまい、それに伴い力もなくなっちゃった感じがしているこんな時に、ちゃんと起こせるのだろうか???おまけに昨日旦那のバイク(VFR750K)でセンタースタンドかけを練習させられてことごとく失敗し、腰も痛いときてる。
 そんなボロボロの私の目の前に現れたのはCB750。
まずは、センタースタンドをかける。が、これは難なくクリア。昨日の苦労はいったい何だったのだろうか?自分のバイクよりも簡単にかかってしまった。
 続いて引き起こし。
 左側に倒れた車体にカラダを押し付けて、「足だよな、足で起こすんだよな」と自分に言い聞かせながらぐっと力を込める・・・。が、起きる前にずりずりと向こう側へいざってしまった。「何で動いちゃうんでしょうねー」なんて言いながらへらへら笑ってごまかすが、内心かな〜りヒヤヒヤ。
 気を取り直して再度挑戦。さっきよりは浮いた・・・が、やっぱり駄目。でも、なんとなく重さの感じがわかった気がする。
 ハンドルをもっと自分の方に引きながらね・・・とアドバイスを貰い、3回目のトライ。もうちょっと・・・というところで反対側からオジサマがかるーくハンドルを引っ張ってくれて何とか引き起こす。
 「う〜ん、なんとかなるかな〜?大型でももっと軽いバイクもあるからねぇ。これガソリンも沢山入ってるし。問題は教習中にあなたが転倒したときバイクを自分で起こせるかなんですよね。」と半分慰めのようなお言葉をいただきつつも「まぁ、大丈夫かな」と許して貰えそうな感じである。ちょっと安心する。「何回かやってるうちにできるようになるかな〜」などとまたしてもへらへら笑ってごまかす私。でも、完全に出来てないのに、教習中に倒したらどうするんだ??と心細くもなる。そして、ちょっと悔しい。 「最後にもう一回やらしてもらってもいいですか?」とお願いして、再度バイクを倒していただく。ひと呼吸ついて気合いを入れ直し最後の力を振り絞って4回目のトライ。
 お・・・起きた〜!!!「やったー!!」と喜びながらも、口をついたのは「はぁ〜〜〜」という情けないため息でした。(T_T)
 足がガクガクになっちゃって、半分千鳥足になりながら受付に戻って、疲労困憊しきった状態の写真を撮られ、視力検査をし、書類を書いてお金を払って、システムの説明を丁寧にしていただいたが、私はクラゲのように脱力していたのでほとんど作り笑いで「はいはい」と返事をしていただけで何も頭に入っていないのであった。(帰ったら説明の書いてあるところをもう一度読まなくては・・・と思う。)
 優しいオジサマ職員に出口までお見送りしてもらい、駐輪場にもどって、旦那に報告の電話をかけ、さ、かえろっ♪と自分のバイクの向きを変えて跨がってエンジン始動、出口に向けて思いきりハンドルを切ったその瞬間、ちょっとだけ車体が傾いた。いつもなら支えられるはずであったが、ガクガクの足元はおぼつかず、あれよあれよといううちにコカしてしまった。誰もいない暗い駐輪場で本日5回目の引き起こしをする羽目になるとは、全くもって先が思いやられるというものである。(j_j)
 大型車両を引き起こした後だからだろうか、400CCのバイクが今までに無くすんなり起こせたのが驚きであった。
 何はともあれ、まずは適性を受けないことには先には進まないが、うちの会社の就業時間は遅いため会社帰りに寄ることは不可能・・・となると、やはり朝練か。(T_T)
とりあえず、しばらく続きそうな午後からの休日出勤の前と、その分の代休をしっかりとってそこで何とかやりくりするしかなさそうと、方針を固めつつ帰路に着くのであった。

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